
鶏舎の中を放し飼いでのびのびと育つ一柳さんの鶏たち。その卵は黄身も白身も驚くほど弾力があり、滋味深い味わいでした。健康に育ったフレッシュな卵は、湯に落とすだけで美しいポーチドエッグに。 頬張れば卵の甘みが口いっぱいに広がります。
文・有賀薫(スープ作家) 撮影・山本謙治 編集・神吉佳奈子
【第1回「2万羽の幸せな鶏を育てる一柳さんの卵」】
【第2回「ケージフリーの卵を選ぶということ」】
【第3回「ちゃんと混ぜない、かき玉みそ汁」】
白身でしっかり包まれた
黄身はとろ~り
せっかくの新鮮でおいしい卵はまるごとで楽しみたい。まずは、ぷりぷりの弾力ある白身と、とろっとした黄身が楽しめるポーチドエッグを作ります。鶏ひき肉でとったチキンスープに浮かべれば、親子スープの出来上がり。卵料理こそ、シンプルが一番です。
▼材料(2人分)
鶏ひき肉 100g
水 400㎖
生姜(薄切り) 1片分
卵 2個
塩 適宜
▼つくり方
1.チキンスープをつくる
鶏ひき肉はボウルに入れて熱湯をかけて軽くかき混ぜ、ザルにあけて一度湯通しします。こうすることで、澄んだスープがとれます。生姜を一片入れましょう。ここに好みの塩で味をつけます。このあと、卵を入れます。気持ち強めの塩味でも大丈夫です。
2.ポーチドエッグをつくる
別の小鍋にお湯をわかします。菜箸で、鍋の中にグルグル渦を描くように混ぜて水流を作りましょう。器に割り入れた卵を、なるべく水面に近いところから、ゆっくりと滑り込ませるように入れます。
一柳さんの卵は白身がすうーっと美しくまとまります!この美しさ! 普通の卵はもっと白身が散るものです、驚きました。2分ほど加熱したら、そっとすくって、ボウルに張った水の中に入れます。たくさん作るときも、ひとつずつ作って、ボウルに入れていきます。
3.温かいチキンスープにそっと落とす
熱々のチキンスープを器によそい、ポーチドエッグをそっとすくってスープに入れます。
まずは、卵。白身はしっかりした弾力があり、臭みがありません。ぷつっと黄身を崩すと、シンプルなチキンスープと卵が溶けあってまた味が変わります。「うちの卵がこんなにおいしいなんて」と一柳さんにも喜んでいただけました。
最後に、卵のパッケージに表示されている賞味期限。切れてしまったからと卵を捨ててしまったりしていませんか?「卵の賞味期限というのは、実は生食ができる期間なんです」と一柳さん。
生食であれば2週間。たとえ賞味期限を過ぎても、加熱して食べるのであれば、50日間は問題ありません。殻で守られた卵は、保存性が高いんですね。

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埼玉県大里郡寄居町大字赤浜2832
TEL:048-582-1135
オンラインショップで取り寄せ可。「放し飼いたまご ecocco (エコッコ)」30個入り¥2,470、小粒30個入り¥1,980 (税込・送料別)。養鶏場前の自動販売機で購入できる。さいたま市浦和区の「分上野薮かねこ」の出汁巻たまごや、「SOYSTYLE SWEETS」のプリン、池袋の「COFFEE VALLEY」の卵サンドなど、近隣の飲食店で「エコッコ」を提供。
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