2019年12月26日

ちゃんと混ぜない、かき玉みそ汁【丸一養鶏場 第3回】

スープ作家 有賀薫

一柳さんのエシカルな卵を割ってみたところ、その卵白の弾力と張りに驚いた有賀さん。そこで考案したのは、味噌汁に卵を溶くだけのシンプルこの上ない至福のかき玉スープ。じわじわとおいしさが広がり、卵の滋養が体に染みます。

文・有賀薫(スープ作家) 撮影・山本謙治 編集・神吉佳奈子

【第1回「2万羽の幸せな鶏を育てる一柳さんの卵」
【第2回「ケージフリーの卵を選ぶということ」

混ぜ方にひと工夫、
日常の贅沢、かき玉みそ汁

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卵のスープ、といえば思い浮かべるかき玉汁。白身のおいしさが際立っている卵だから、できれば白身はそのまま食べてほしい。どうしようと卵をかき混ぜているとき、ふと気づきました。
そうか、白身が残るように混ぜればいいんだ。
今日のかき玉汁は、そんなかき玉です。今回は味噌汁で作りましたが、お吸い物でも、鶏ガラスープでもOKです。

▼材料(2人分)
味噌汁 2杯分
(だし400㎖に味噌大さじ2を溶く)
卵 2個
青ネギ(小口切り)適宜

▼作り方
1)卵を割って、ざっくり溶く

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このかき玉は、溶き方がポイント。ざっくり混ぜて、白身と黄身が完全に混ざりあわないようにします。黄身を箸で割って、数回かきまぜるぐらいでもいいでしょう。

2)溶き卵を回し入れる

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用意した味噌汁に、少しずつ卵を垂らしていきます。卵が鍋底に一度落ちて、またふわっと浮かび上がってくるのを待つ。また卵を垂らす、この繰り返しですが、卵のコシが切れていない状態なので、ずるっと入ってしまう可能性はあります。箸でおさえながら入れるとうまくいきますが、入ってしまってもあわてず、そのまま少し置いてから、また次の卵を入れましょう。

【第4回「白身が弾ける、ポーチドエッグの親子スープ」につづく】

esoup3_maruichi_1_7.jpg有限会社丸一養鶏場
http://maru1.com/

埼玉県大里郡寄居町大字赤浜2832 
TEL
048-582-1135 
オンラインショップで取り寄せ可。「放し飼いたまご ecocco (エコッコ)」30個入り¥2,470、小粒30個入り¥1,980 (税込・送料別)。養鶏場前の自動販売機で購入できる。さいたま市浦和区の「分上野薮かねこ」の出汁巻たまごや、「SOYSTYLE SWEETS」のプリン、池袋の「COFFEE VALLEY」の卵サンドなど、近隣の飲食店で「エコッコ」を提供。

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プロフィール
有賀薫(ありが・かおる)
受験生だった息子の朝食にスープを作りはじめたことをきっかけに、365日毎朝のスープをSNSに投稿。旬の野菜を使ったシンプルなレシピが反響を呼び、書籍化に。「スープ・レッスン」(プレジデント社)に続いて、『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』(分響社)などのレシピ本を手掛け、ライター業から転身。スープ作家として、実験イベント「スープ・ラボ」のほか、テレビや雑誌などで活躍の場を広げている。
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