はじめてのエシカルQ&A

数字でわかる食品ロス
冬場に生で食べられる卵の賞味期限は?

冬場に生で食べられる卵の賞味期限は?

  1、7日間
  2、17日間
  3、57日間

答えは3です!

卵を生で食べられる日数は、夏と冬で違います。
日本卵業協会によれば、夏は産卵後16日、冬は57日以内とされています。

レストランなど法人向けの卵は、「温度管理がしっかりしている」という理由で、夏と冬で賞味期間を変えています。

でも、一般消費者であるわたしたちがコンビニやスーパーで買う卵は、夏も冬も、「夏に生で食べる」という前提で、パックしてから一律2週間と決められていることが多いのです。

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おうちで食べる卵、毎回、生で食べますか?
「はい!」という人もいるでしょう。
わたしも、美味しい醤油をちらりとたらした卵かけご飯が大好きです。
パリッとした海苔があれば最高。

でも、コンビニやスーパーで買っていかれる卵の100%が、生で食べられているでしょうか。
お弁当のおかずの卵焼きにしたり、朝食の目玉焼きにしたり、休日のホットケーキ作りで使ったり、火を通して食べることも多いのではないでしょうか。

「賞味期限が過ぎても、きちんと保管してあれば、火を通せばしっかり食べられる」ことを思い出してください。

市販の卵のパックに書いてある表示も読んでください。
「賞味期限が過ぎたらすぐ捨てましょう」とは書いていないはずです。
賞味期限が過ぎたら加熱調理して早めに食べましょう、と書いてあるはずです。

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にわとりは、どのくらいかけて卵を産むと思いますか?

24時間以上かけて、ようやく1個の卵を産み出すのです。

人間にとって、卵はスーパーの特売品やチラシの目玉商品に過ぎないかもしれません。

でも、もし自分がにわとりの立場だったらどうでしょう。
人間が勝手に短めに決めた期限が過ぎたからといって、まだ十分に食べられる卵を、簡単に捨ててしまうなんて、
にわとりにしたら、せつないと思いませんか。

卵は、にわとりが命をかけて生み出したもの。
命ある限り、愛おしんで食べてあげましょう。

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プロフィール
井出留美(いで・るみ)
食品ロス問題ジャーナリスト。2016年の国会議員向け講演会をきっかけに食品ロス削減推進法の成立に貢献。『賞味期限のウソ』(5刷)ほか著書多数。第二回食生活ジャーナリスト大賞(食文化部門)/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。
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