2020年3月21日

3つの食べきり術&レシピ【モッツァレラ 後編】

チーズプロフェッショナル 佐野嘉彦

連載【なくそう!チーズの食品ロス】は、「おいしいチーズを余すところなく食べて、MOTTAINAIをなくそう!」という企画です。第2弾は「モッツァレラ」をテーマにお届けしています。

前編でご紹介した「モッツァレラ」の基本や保存のコツに続いて、この後編では、3つの食べきり術&レシピをご紹介。ピッツァやパスタ、またトマト&バジルで食べるカプレーゼ以外にもおいしい食べ方を知っておけば、「冷蔵庫に入れていて、いつのまにかダメにしてしまった...」なんてこともなくなるはずです。

【モッツァレラ 前編】はこちら

お花見の季節に【桜もち風モッツァレラ】DSCF3179.JPG

モッツァレラは、新鮮なミルクの風味がダイレクトに味わえるチーズ。クリームチーズのような濃厚なコクの代わりに、軽やかな酸味があるので、あっさりしたスイーツにアレンジすることもできます。

あんことの相性は、抜群!一口大にカットしたフレッシュモッツァレラに、お好みのあんこをのせて、桜パウダーをかけるだけで、まるで桜もちのような"和スイーツ"になります。桜パウダーは製菓材料店で販売されていますし、お取り寄せも可能。塩漬けにした桜の花や葉を粉末にしたもので、パンや焼菓子はもちろん、風味づけの調味料としても重宝します。

ほかにも、きな粉をかけて黒蜜をかけると「信玄餅風」に。8b632388fa8e164e0437cffebbfa4846_s.jpg

また、つぶあんをのせて抹茶の粉をかけると「宇治金時風」になりますし、モッツァレラを白玉のように考えれば、ほかにもいろいろな食べ方が浮かんでくるのではないでしょうか。

とろ〜りミルキー!【スープや汁物にプラス】borsch-4260907_1920.jpg

モッツァレラは加熱すると、ビヨーンと伸びて少しとろりとした食感になります。これは真空パックのモッツァレラや水抜きしたもの、またやむなく冷凍保存していたものでもOK。(ただし解凍してから使いましょう)

モッツァレラを一口大にカットして、熱いスープや汁物に入れるだけ。余熱で少し溶けたら、食べ頃です。ボルシチのサワークリームの代わりに入れたり、ミネストローネに加えたり...特にトマト系のスープとよく合いますが、野菜全般のポタージュとも相性がいいと思います。

また、じゃがいもなどの味噌汁や豚汁にも、実は合います。b19fac7b8bf80d0ac75a29ac89bf8d29_m.jpg

石狩鍋のような、味噌と牛乳を合わせた食べ方の応用と考えれば、ちょっとイメージが湧くでしょうか。発酵食品同士の組み合わせとしても、まだまだ可能性があると思います。

トマト&バジル以外にも!【変わり種カプレーゼ】

カプレーゼといえばトマトとバジルが基本ですが、「サラダ」と捉えればいろいろな具材との組み合わせが思い浮かぶのではないでしょうか。

たとえば、スモークサーモン&オリーブのカプレーゼ。ナポリの空港内のレストランで食べたものを、家でも再現してみました。DSCF2254.JPG

ハーブは、バジルでもよいのですが、サーモンと相性の良いディルに変更。サーモンの塩気があるので、塩はかけなくてもOKですが、仕上げのオリーブオイルは忘れずに。切って並べるだけですが、パーティー料理にもなるカプレーゼかと思います。

また、イタリアでは生ハムとルッコラを添えて食べるのも定番。IMG_0347.JPG

おなじみの組み合わせですが、このシンプルな食べ方は意外と家ではやっていないのではないでしょうか。

ほかに「フルーツカプレーゼ」もおすすめ。くし形にカットしたフレッシュモッツァレラに、甘みがしっかりした旬のフルーツとお好みのハーブ(スペアミントやパクチーがおすすめ!)を添えて、軽く塩を振り、バルサミコとオリーブオイルをまわしかけるだけで、完成です。

最後に、【モッツァレラ 前編】でもお伝えしたことですが、ここで少しおさらいしておきましょう。

モッツァレラを食べるときは、まず室温に戻すこと。夏なら30分前、冬なら12時間前に冷蔵庫から出しておくとよいでしょう。

カプレーゼやスイーツアレンジなどで食べるには、フレッシュなモッツァレラを。スープに入れたり、加熱したりして食べるときは、水切りしたものや真空パックのものを。やむなく冷凍したものは、解凍して加熱用に。

食品ロスをなくして、せっかくのおいしいチーズを堪能しましょう!

67620012_651783138674825_4062599553717633024_n.jpg36種を食して巡るフォルマッジョの旅
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プロフィール
佐野嘉彦(さの・よしひこ)
ニューヨーク発祥のレストラン評価ガイド『ZAGAT』日本版の編集マネージャー、ワインスクールでの講師、料理通信社での勤務、チーズに特化したWebマガジンの編集長を経て、現在「sembrar(センブラール)」を屋号とし、食を中心とした情報発信を行っている。NPO法人チーズプロフェッショナル協会・関東支部幹事、Guilde Club Japon認定コンパニョン・ド・サントュギュゾン。著書に『ツウになる!チーズの教本』(秀和システム)があり、『イタリアチーズ通信講座』(Vino Hayashi)の監修も手がける。
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