2020年1月 6日

素晴らしき大衆食堂「ときわ食堂」を応援する!

グッドテーブルズ代表 山本謙治

先生とは、僕が応援している、浜松の惣菜・弁当店「知久屋」の全社員研修会で...

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先生とは、僕が応援している、浜松の惣菜・弁当店「知久屋」の全社員研修会で講演をしたとき、先生が衛生面の講演をしておられて出会った。

「山本さん、このあと新幹線で帰るならご一緒しましょう」と言っていただき、東京までの間があっという間に感じるほど話し込んでしまった。その中でこのときわ食堂の話題が出たのだ。

「巣鴨という土地で、顧客満足度のとても高い、日本で一番まっとうじゃないかなと思う食堂があるんです。ぜひ一度一緒に食べにいきませんか?」と。ありがたいことに、知久屋の社長さんが上京してときわ食堂へ行くという時に、ご一緒させていただいた。

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本当に、なんてことはない街の食堂である。けれどもここが大繁盛店であることは、一歩入った瞬間になんとなくわかった。店内写真をそれほど撮ってないのでお伝えできないけれども、清潔感がある。嫌な匂いがしない。社員がキビキビ動いている。そして、空席がほとんどなく、みるみる間に埋まっていくのだ。

この日は都内で講演を一本した関係で、遅れて行ったので、席に着くと、すでにポテサラと刺身盛りでいっぱいが始まっていた。

「ポテトサラダのよしあしはその店の指標になるんですよ」と知久社長がおっしゃる。それ、僕も同感!

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きちんと調理場で作られているおいしいポテトサラダであった!

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「やまもとさん、刺身を食べてみて下さい」と久保田先生がおっしゃるのだが、なるほど、魚がとてもよい!冷凍マグロやイカが並ぶのではなく、生である。カツオの鮮度やよし、そして画面奥にある「したきり」つまり青柳ですね、この鮮度抜群!

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魚は毎日築地で仕入れているそうだ。刺身三天盛りで760円。この日はカツオにシタキリ、ブリ。

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「安いってわけじゃないです。けれども、クオリティからすれば絶対に高くはない。よいものを大衆食堂の単価で提供する。しかも美味しい!だからこの店は流行ってるんです。」

と久保田先生。

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と、ありがたいことにこのときわ食堂の社長さんである齋藤さんが来て下さった。

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親父さんが開いた食堂を引き継ぎ、健全に大きくしている方だ。

「やまもとさんが『食のエシカル』についていろいろお話しされているということを久保田先生から伺って、うちは「エシカルを目指す企業」になることに決めました。ポスターをご覧下さい!」

とおっしゃるので、店内の壁を見ると、、、

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おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

すごい! エシカルな食堂を宣言するなんて、前例がないのではないか!?

さあここから知久社長と僕の食欲が爆発します。ホルモン炒め。

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炒め物はしっかりした味付けで、白飯を腹一杯食べられる仕様になっている。

牡蠣フライ。素晴らしい!

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ていうかこの店、揚げ物のグレードがすごい。

本数指定で頼める海老フライは、しっかり太い、味と香りのするちゃんとした海老に、これまたさくさくの美味しい衣をつけたフライである。

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「これにはぜひ別注になってしまうのですが、タルタルを」ということでタルタルを足すが、こいつがまた最高。

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素晴らしく旨い。

「アジフライもぜひ食べてみていただきたいんです」おお、アジフライ!

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分厚い!

これもまたタルタルとソースとでいただく。実に美味しい。もちろん衣漬けはこの食堂でやているのであって、冷凍の半製品をただ揚げているわけじゃない!

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久保田先生はこの店に出会って「こんないい食堂が全国に増えれば、みんなハッピー!」と考え、この店に肩入れすることに決めたのだそうだ。いや、わかるな。

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素晴らしいのは、無理して安い値段にしていないこと。

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決して「激安」ではないのである。でも、この価格でまっとうな食材と、ほぼ素材からの店内調理で美味しいものを出すというのは企業努力がなければできないだろう。

この店は限り無く「普通のまっとうさ」を高いレベルで提供しているのが価値なのだ。

レバニラ。

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もやしの処理が素晴らしく、シャキシャキである。ちなみにもやしは食品衛生上本当に扱いづらい素材である、というのは久保田先生から教わったことだ。

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社長がお勧めという海老団子。ちゃんと海老を叩いてここで作っている。

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ふわふわのエビしんじょではなくギュッと肉が詰まった食べでのある団子だ。

貝の刺身は、齋藤社長が貝好きということもあってかなりの鮮度!下手な海鮮居酒屋では太刀打ちできない味だ。

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魚のメニューもまたすばらしい。鮭の塩麹焼き、美味しゅうございます。

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チャーハンもしっかりと美味しい!

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この店はごはんがとても美味しくて、品種もきちんと表示をして提供している。炊きたてを出したいということで、とても短いタームで炊き直しをしている。その際の残りご飯がチャーハンやオムライスになるというしかけ。だからチャーハンとオムライスは実にリーズナブルな価格なのだ。

「うちの味噌汁は美味しいと思います」というだけあって種類も豊富。アサリ、なめこ、豆腐、タマネギ、具だくさんの豚汁もある。

僕は妻からタマネギ星人と呼ばれるほどのネギ好きなのでタマネギ汁。

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本当に美味しい!

いや、参りました。じつはこの日はご馳走になってしまったので、後日本店ではなく他の店に足を運んで自腹でいただいた。やっぱりすごい!という結論だ。

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ときわ食堂、まだ行ったことがない人はぜひ食べに行ってみて欲しい。「究極に高いレベルのの普通」がそこにある。ぜひときわ食堂にはエシカルを目指していただきたいと思う。

齋藤社長、久保田先生、ありがとうございました!

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プロフィール
山本謙治(やまもと・けんじ)
1971年愛媛県生まれ、埼玉県育ち。
学生時代にキャンパス内に畑を開墾し80種の野菜を栽培。大学院修士課程修了後、大手シンクタンクに就職し、電子商取引と農畜産関連の調査・コンサルティングに従事する。その後、花卉・青果流通のワイズシステム(現・シフラ)にて青果流通部門を立ち上げ。2004年グッドテーブルズを設立。農業・畜産分野での商品開発やマーケティングに従事。その傍ら、日本全国の佳い食を取材し、地域の食材や食文化、郷土料理を伝える活動を続けている。2009年より高知県スーパーバイザー・畜産振興アドバイザーを受任。2019年には土佐あかうし「柿衛門」のオーナーとなる。
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